ダイエット中の飲酒はダメ?運動とアルコール摂取は相性が悪い。
「ダイエット中の飲酒ってどうなの?」このような疑問を持つ方は非常に多いと思います。そもそもアルコールと体重はどれくらい関わるのか?運動との関係は?わかりやすく解説していきたいと思います!
目次
- ○ ダイエット中の飲酒はやはり避けるべき
- ・①睡眠
- ・②体重が増える
- ・③疲労感
- ○ ダイエット中の飲酒はトレーニング効果も下げる
- ○ ダイエット中の飲酒願望はこうして対策する
- ・①トレーニングを始める
- ・②トレーニング日は禁酒する
- ・③チートデイをあらかじめつくっておく
- ・④飲み方を変える
- ・⑤目に入るところに置かない
- ○ まとめ
ダイエット中の飲酒はやはり避けるべき
まずダイエットとの関係の前に、お酒自体の特性を理解しておきたいと思います。
アルコールは体内に入ると、「アセトアルデヒト」という代謝産物に分解されます。このアセトアルデヒトが体に様々な害をもたらします。代表的なものは「交感神経を優位にさせる」「利尿作用」「老化、疲労感」「発がん性」「体臭」などです。
これらの特性を理解した上で、日常生活で具体的に起きる不調について説明します。
①睡眠
まずお酒を大量に飲む人は交感神経優位(興奮状態)になるため「寝つき」が悪くなります。ただし「就寝3時間前までの飲酒」「ビール1~2杯程度」なら寝付きをよくするというデータもあるため、「飲み過ぎかどうか」ということが大きく関わります。
また、アセトアルデヒトに含まれる利尿作用で「夜中のトイレ」「脱水によるのどの渇き」などで睡眠が途切れるため、眠りの質は確実に低下します。
②体重が増える
次にお酒自体で太るかどうかですが、缶ビール1杯(350ml)で糖質「約10g」「約110kacl」です。糖質量で言えば、おにぎりの3分の1、カロリーはおにぎりの半分と言えます。つまり「お酒単体で太る」とは考えにくいです。
ただし、お酒を飲むとつまみの量が増えたり、〆のラーメンが入ったりと、食事量が結果的に増えて太るケースであったり、アセトアルデヒトによる「睡眠の低下」が体重増に影響します。つまり「お酒自体に太る要素はなくても、お酒の影響で太る要因が増える」と言えます。睡眠と体重の関係については、こちらの過去記事からどうぞ ↓
ダイエットの成功に「睡眠」は必須!睡眠不足で太る理由を徹底解説!
③疲労感
アセトアルデヒトは疲労感をもたらします。アルコール分解をするために、肝臓などの臓器や細胞が働き続け、体内が疲弊してくるからです。お酒を飲んだ翌朝の疲労感からはじまり、毎日飲酒する方は慢性的な疲労感を感じて生活することになります。お酒を飲んでいても朝から夜まで元気だ、という人はアルコールの分解が早い体質、などの一部の特殊な例で、多くの方は疲労が蓄積することになります。
ダイエット中の飲酒はトレーニング効果も下げる
次にトレーニングとお酒の関係です。結論としては、トレーニングをしている人には「アルコール」は厳禁です。
というのも、アルコールに含まれるアセトアルデヒトが、筋肉の合成を減らしてしまいます。つまり、筋肉をつけようとトレーニングして、その後の数時間で体内が筋肉の合成をしようと働くのですが、その働きをアルコールが邪魔してしまいます。つまり「トレーニングの意味」がなくなってしまいます。これは少量のアルコールでも起きる現象なので、本気でボディメイクをしたい人はアルコール断ちをオススメします。
ダイエット中の飲酒願望はこうして対策する
「頭では分かっていても、お酒が飲みたくなる」「ダイエットはしたいけど、お酒がやめられない」という方も多いと思います。そこで、日常的に使えるお酒対策を以下に紹介します。
①トレーニングを始める
まずは「トレーニング」を始めることをお勧めします。トレーニングによる「体」の変化、というよりも「心」への変化を狙いとします。というのも、トレーニングをすると自己肯定感向上を感じる「セロトニン」や、気分の高揚感を感じる「エンドルフィン」など、マインドフルネスに役立つ様々なホルモンが分泌されます。
お酒を飲むきっかけは「HALT」と呼ばれ、「Hungry(空腹)」「Angry(怒り)」「Lonely(孤独)」「Tired(疲れ)」の頭文字を取った造語です。つまり、怒りや孤独感などを感じたままお酒を絶とうしても、脳は欲している状態です。この状態では禁酒は難しいので、まずはお酒を欲する「ストレス」自体を、運動で取り除こうというのが狙いです。
「我慢する」ではなく「欲しいと思わなくなる」ということを目標としましょう。
②トレーニング日は禁酒する
「アルコールは筋肉の合成を邪魔するので、トレーニングの意味がなくなる」と前項で述べましたが、それでもお酒を飲みたい!という方は、トレーニング当日はせめてお酒をやめましょう。というのも筋肉の合成はトレーニング直後から始まるため、トレーニングしてからアルコール摂取までの時間をなるべく空けることが大切になります。そのため、トレーニング当日にお酒を飲まないだけでも筋肉の合成はある程度まで行われます。
もしトレーニング当日もお酒を飲みたい!という方はトレーニングは午前に行い、夜のアルコール摂取までの時間をなるべく空ける工夫をしてみましょう。
③チートデイをあらかじめつくっておく
チート」とは和訳する「だます」「あざむく」という意味で、減量中のボディビルダーが体重が落ちにくくなったり、どうしても甘いものを欲した時のために、あらかじめ好きなものをどれだけ食べても良い、という日を設定しています。これを「チートデイ」と言います。禁酒するときも、いつまで我慢すれば良いのかわからない生活をするよりも「あと2日でお酒を飲める」というふうに、あらかじめ飲酒日を決めておけば飲酒頻度は減ります。また、チートデイを設定したことで、そのまま断酒生活に入れる人もいるので非常にオススメです。
④飲み方を変える
飲酒量が多い人は「飲むペースが早い」という特徴があります。そのため「食事をしてから飲む」「飲むペースを落とす」「合間に水を飲む、薄めて飲む」など、工夫をして飲酒を楽しむことで、飲酒量を減らすことができます。
⑤目に入るところに置かない
おやつなどの間食が多い方にも言えますが、そもそも自宅や職場で目に見えるところにおやつが置いてある、という環境自体が間違いです。おやつが目の前にあればドーパミンが出て、食べたい欲求はおさえられません。脳がそのようにできているので、理性ではどうしようもできません。ですので、お酒も「目に見えるところに置かない」「冷蔵庫にストックを入れすぎない」「居酒屋の前を通らない」などの「環境づくり」が非常に重要と言えます。
まとめ
ダイエットとお酒について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?日本人の半数は元々お酒に弱い体質で、アルコールの分解物質であるアセトアルデヒトが体内に残りやすく、これが頭痛や吐き気を引き起こします。
ダイエットのためにお酒を断つ、もしくはお酒とうまく付き合うことで減量だけでなく、体調改善や睡眠の質UPなど、パフォーマンスが向上することは明白です。トレーニングしている方はもちろん、この機会に体質改善をしたい!という方は一度お酒との付き合い方を振り返ってみるといいかもしれませんね!